考古学フォーラム情報BOX442
◆ 展示会・講演会・研究会========
● 縄文草創期シンポジウム2012—起源論を超えて—
東海縄文研究会主催 物質文化研究会共催
主 旨:
縄文草創期に関する問題意識の多くが、大陸からの伝播を前提とした起源論に向けられてきた。その背後には北海道を除く列島を、所与のあるいは等質的な受け皿として固定化する意識が潜在していた。しかし、1960年代には「土器の起源」と考えられ、列島の等質性を象徴するかのように理解されてきた隆線文土器は、1980年代以降相次いだ発見によって最古の座を譲ることになった。隆線文以前の土器と石器の多様性は、単系的な「伝播と拡散」モデルでは縄文時代への移行を説明できないことを示しているが、草創期論の新たな枠組みが提示されることはなかった。そうした状況のなか、C14年代測定法の改良によって旧石器時代との境界は引き上げられ、草創期は「氷期」へと突入し、その継続時間は5000年以上にも及ぶことになった。早期以降の縄文時代にも匹敵する長さである。
今回のシンポジウムでは、出現期の土器と石器の多様性を検証したうえで、隆線文土器出現の意義を問い、草創期における広域的な連動と地域性の出現過程を明らかにする。その議論を通じて草創期研究の新たな枠組みを模索したい。(文責:池谷信之)
日 時:2012 年12 月1日(土) 10 時00 分〜17 時00 分
会 場:南山大学 R棟4F R49 教室
日 程:
受付開始 10 時00 分
開会挨拶 10 時30 分
主旨説明 10 時35 分〜45 分
基調講演「1962 年縄紋土器起源論争の回顧と展望」 大塚達朗(南山大学) 10 時45 分〜12 時00 分
昼 食
発表1「九州における縄文時代草創期石器群と広域連動」 芝 康次郎(奈良文化財研究所) 13 時00 分〜13 時40 分
発表2「列島における出現期石鏃の系統と伝播—形成過程論への布石—」 及川 穣(島根大学) 13 時50 分〜14 時30 分
休憩
発表3「東海地方における“非神子柴的世界”」 池谷信之(沼津市文化財センター) 14 時50 分〜15 時30 分
討論(進行/池谷)「起源論を超えて」 15 時40 分〜16 時50 分
閉会挨拶 16 時50 分〜17 時00 分
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● 瑞浪市陶磁資料館:
特別展「櫻堂薬師1200年展」
★展覧会
会 場:瑞浪市陶磁資料館
会 期:平成24年11月3日(土)〜12月16日(日)
入館料 :一般200円、高校生以下無料(11月3日は入館無料)
★シンポジウム
会 場:瑞浪市総合文化センター
日 時:平成24年11月24日(土)9:00〜16:00
入館料:無料(事前申込み不要、途中入退場可)
9:00〜 開会挨拶
9:10〜 講演「櫻堂薬師からまちおこし−関連遺跡・文化財の意義と活用−」(京都国立博物館名誉館員 久保智康 氏)
10:50〜 講演「史跡の活用とまちづくり」(滋賀県立大学准教授 中井均 氏)
13:00〜 事例報告1「私たちの首羅山遺跡−福岡県久山町の取り組み−」(福岡県久山町教育委員会 江上智恵 氏)
13:30〜 事例報告2「上市黒川遺跡群−よみがえる中世霊場−」(富山県上市町教育委員会 三浦知徳 氏)
14:00〜 事例報告3「全村博物館構想と神坂越えの調査」(長野県阿智村教育委員会 中里信之 氏)
14:40〜 パネルディスカッション「櫻堂薬師の過去・現在・未来」
(進行・パネリストは上記の講師・発表者等)
※ 事前申し込み不要
※ 途中入退場可
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● 橋良遺跡第9次調査出土遺物検討会:
2010年に発掘調査された橋良遺跡第9次調査の出土遺物について、検討会を開きますので、ご案内申し上げます。
第9次調査は、第1・2次調査区に隣接し、弥生中期の方形周溝墓と竪穴住居が複数検出されました。特に、方形周溝墓の周溝からは凹線文期の土器がまとまって出土しています。この他、中世〜戦国時代の遺構・遺物が確認されており、近世より古くなる可能性のある土師器皿がまとまって出土しています。
現在、報告書執筆中ですが、皆様から広くご教示頂きたく思い、急きょ、検討会を開催します。お忙しいこととは思いますが、是非ご来場ください。
当日は、第1・2次調査の主要遺物を併せてご覧いただけます。
開催日:平成24年11月3日(土・文化の日)
場 所:豊橋市埋蔵文化財収蔵庫(豊橋市野依町字八幡、野依保育園裏、旧野依小学校)
電 話 0532−25−9761
最寄駅、バス停が遠いため、お車が便利です。
最寄駅からの送迎をご希望される方は、村上までお知らせください。
次 第:
10時〜資料の見学
13時〜遺跡と資料の概要説明
13時30分〜資料の見学
15時〜意見交換
16時 終了
※ 収蔵庫へのアクセスについて
(豊橋市街地から)
・高師緑地(国道259号線、空池交差点)から県道407号線(野依街道)を南下。
・梅田川(野依橋)を越え、イオン(通称、ナンジャス)を左に見ながら、さらに南下。
・野依町北交差点を直進(南下)し、次のボタン押し式の信号の直前の交差点を右折。
・左側の上へ登る道を直進すると、収蔵庫入口です。
・迷ったら、野依保育園もしくは野依八幡宮を目指して下さい。
連絡先:豊橋市美術博物館 村上 昇 電話 070−5652−2547
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