考古学フォーラム情報BOX299
::: 2009.10.9:::
★ 発掘調査========
●久留倍(くるべ)官衙(かんが)遺跡現地説明会の開催について
日 時:平成21年10月10日(土) 13時〜15時(予定)
場 所:久留倍官衙遺跡発掘調査現場(四日市市大矢知町字久留倍)
・三岐鉄道「大矢知駅」から県道員弁四日市線を南へ800m、徒歩約15分
・四日市東ICから富田山城線を南東へ約2km、ホームセンターのある交差点を左折し約500mで、私立あおい幼稚園(市内大矢知町)の東側
主 催:四日市市教育委員会 社会教育課
内 容:史跡整備事業に伴う久留倍官衙遺跡の発掘調査成果の公開
調査概要:
久留倍遺跡は、四日市市大矢知町の南方に位置し、標高30m程の小高い丘陵上に所在する、弥生時代〜中世までの複合遺跡です。
平成11年度から、一般国道1号北勢バイパス建設に伴う事前調査として、事業地の約47,000平方メートルを対象に発掘調査が行われてきました。
調査の結果、正殿・八脚門などを備えて東を向く政庁や、区画溝で囲まれた正倉院などが確認され、古代伊勢国朝明郡(あさけぐん)の郡衙(役所)の可能性が高く、平成18年7月28日に「久留倍官衙遺跡」として、国の史跡に指定されています。
なお、この朝明郡は、『日本書紀』『続日本紀』などの歴史書にも登場し、672年の壬申の乱には大海人皇子(後の天武天皇)、740年には聖武天皇が立ち寄ったとの記載もあり、日本の古代史を考える上でも非常に重要な遺跡です。
また古代以前にも、弥生時代の竪穴住居や方形周溝墓を多数検出、弥生土器、石斧などの石製品、農耕具、容器、舟などの木製品が大量に出土し、弥生時代の集落跡としても注目されています。
今年度は、昨年度に引き続き、史跡整備事業に伴う学術発掘調査(第16次調査)を行っています。
調査期間 平成21年6月15日〜平成21年10月中旬(予定)
調査面積 571平方メートル
調査成果:
調査区は、丘陵頂部の平坦面で、政庁(郡衙の中心施設)の西側に当ります。
調査の結果、奈良時代の総柱建物を3棟確認(約1,300年前)確認しました。3棟の内2棟は、建物の側柱だけでなく、碁盤の目のように中央にも柱を持つ総柱建物で、高床式の倉庫だと考えられ、柱筋をそろえて並んでいます。
建物の規模は、3間(東西)×4間(南北)で、床面積が約70平方メートルと非常に大きく柱を立てるための掘りかたも、1m以上あります。柱を抜き取った跡もはっきりと分かります。
何を入れた倉庫なのかは分かりませんが、三重県内でも最大級の建物です。
その他:
・小雨決行
・参加無料
問い合わせ先:
当日まで 四日市市教育委員会社会教育課文化財係(059-354-8240)
当日 四日市市役所休日受付(059-354-8104)
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◆ 展示会・講演会・研究会========
● 三河考古学談話会 西三河10月定例会
日 時:10月15日(木)19:00〜
場 所:安城市埋蔵文化財センター
発表者:山口遥介(岡崎市教育委員会)「若狭の後期古墳を考える」
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