« 2007年1月 | トップページ | 2007年3月 »

2007年2月28日 (水)

考古学フォーラム情報BOX188

::: 2007.2.28:::

★ 発掘調査========
● 豊田市:堂外戸遺跡現地説明会
日 時:3月3日(土)14-15時/小雨決行
場 所:堂外戸遺跡発掘現場(豊田市市木町堂外戸1)
内 容:
 今年度の調査(5700平米)では、弥生中期の方形周溝墓4基・土器棺墓2基、溝1条、古墳時代初頭〜奈良時代の竪穴建物35棟、掘立柱建物27棟、中世の井戸1基、火葬施設2基などが見つかりました。
 昨年度までの調査では、調査区北側で6世紀代の独立棟持柱付建物+広場+大型竪穴建物(1辺9m)+高床倉庫群(2×2間)がセットで見つかっています。一方、今年度の南側の調査では、4〜5世紀と7世紀代の竪穴建物が多数見つかり、集落域が時期により移動していることが明らかになりつつあります。また、4〜5世紀と7世紀代の1辺8m前後の大型竪穴建物も3棟見つかり、各時期にわたり大型建物が存在するようです。北側同様、周辺には2×2間の高床倉庫が計8棟見つかっており、同種の倉庫は合計24棟となりました。仕切り溝を持つ大型竪穴建物http://a-forum.air-nifty.com/blog/と高床倉庫群が、この遺跡の大きな特徴といえます。
問合せ先:豊田市郷土資料館 0565-32-6561
     豊田市遺跡調査会現場事務所 0565-80-8922
※地図等は豊田市郷土資料館HPでご確認ください。
http://www.toyota-rekihaku.com/kikaku/f_kikaku.html

Photo_16


| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年2月23日 (金)

考古学フォーラム情報BOX187

::: 2007.2.23:::

★ 発掘調査========
● 名古屋市中区:名古屋城三ノ丸遺跡(愛知県埋蔵文化財センター)
 当日は、那古野城(なごやじょう・近世の名古屋城に先行する戦国時代の城郭)時期の薬研掘の溝・近世の武家屋敷に伴う溝群、近代の防空壕および近世武士の生活を彩った遺物、旧陸軍第3師団関連の遺物を中心にご覧いただけます。
日 時:3月3日(土)11:00〜※小雨決行。
場 所:愛知県名古屋市中区三の丸1丁目7番
問い合わせ:愛知県埋蔵文化財センター 電話:0567-67-4163・調査課
http://www.maibun.com/

Photo_12


×××××××××××××××××××××××××××××××××××××
◆ 展示会・講演会・研究会========
● 静岡県考古学会 3月西部例会
日 時:3月3日(土)14:00〜16:00 
内 容:
・「浜松市・北神宮寺遺跡の調査」冨永里菜
・「馬具の分布からみた東海古墳時代社会」大谷宏治
場 所:磐田市ふれあい会館 
(静岡県磐田市国府台493-1 電話:0538-32-5025)
会 費:200円(予約不要)
問い合わせ:田村隆太郎(県埋文袋井整理事務所)
     (電話:0538-41-0010  FAX:0538-41-0020)
http://www.s-kouko.org/

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
●「籠川流域の遺跡群−猿投遺跡調査会寄贈資料を中心に−」
会 期:平成19年2月24日(土)〜4月1日(日)
場 所:豊田市郷土資料館企画展示室
入場料:無料
内 容:
 豊田市が市内在住の大橋勤氏より寄贈を受けた、猿投町誌編集委員会・猿投遺跡調査会による昭和40・50年代の調査資料を一挙初公開します。
 長年公開が待ち望まれていた伊保遺跡の大量のタタキ甕はもちろんのこと、各時期のキーとなる重要な遺物が多く含まれています。
主な内容は以下の通り。
 水汲遺跡(縄文前期〜後期の豊富な土器群)
 伊保遺跡(古墳早期の大量のタタキ甕、淡輪系円筒埴輪)
 井上1号墳(5世紀前半の直刀・槍・鉾・鉄鏃などの一括資料と埴輪)
 上向ィ田古窯(6世紀中葉の須恵器と埴輪/家・盾・鳥・動物の耳などの形象破片あり)
 下り松古窯(伊保白鳳寺と同笵瓦を焼成/8世紀初頭)
 来姓古窯(H72〜百大寺の灰釉陶器/緑釉陶器と素地含む)
★ 2本の講演会を準備しています。会場が狭いので先着50人。
 3月4日(日) 「猿投遺跡調査会の発掘調査と大橋先生の思い出」
           清水正明氏(愛知県文化財保護指導委員)
 3月24日(土) 「三世紀の群像、謎の伊保遺跡を語る」
            赤塚次郎氏(愛知県埋蔵文化財センター)
いずれも午後2時〜3時/入場無料
問い合わせ:
豊田市郷土資料館 0565-32-6561
http://www.toyota-rekihaku.com/

Photo_13

Photo_14

Photo_15

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
● 名古屋東アジア史研究会第3回開催について
 伊藤秋男先生(南山大学名誉教授)の呼びかけに応じて、装いも新たに上記の会を再開し、第3回を迎えました。
 日本国内にとどまらず、広く東アジア世界を対象とした内容について、みなで考える会にしたいと思います。具体的には、東アジアをフィールドとした研究の発表、日本国内の研究に対する東アジア史的な視点からの評価、研究情報の交換などを考えています。日ごろ、日本国内からの視点、地方研究という視点から考えがちないろいろな研究について、東アジアからの視点を導入することで、新鮮な視角を得ることができれば、という気持ちです。また、この会に参集していただくことにより、東アジア史的視点をもった、これまでにない研究が生まれれば、とも思っています。
第3回内容:
日 時:2007年3月12日(月)   18時より
場 所:南山大学 第一研究棟4階、エレベーターホール右奥の会議室
内 容:伊藤秋男氏(南山大学名誉教授)
  「中国吉林省老河深遺跡をめぐる諸問題」
 ※なお、当日資料代金として、300円をおねがいいたします。

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
● 第73回京都縄文文化研究会(卒論・修論発表会)のお知らせ
日 時:2006年3月3日(土) 13〜17時
会 場:立命館大学衣笠校舎 清心館3階533号教室 
(京都市バス:立命館大学前停・衣笠校前停より徒歩)
会 費:資料代として500円頂きますので、ご了承下さい。
発表者 当日、発表の順番は前後する可能性があります。
松本吉弘氏(京都大学):「中部・北陸地方におけるケツ状耳飾の型式と色調の相関関係について」
奥村香子氏(京都大学):「北陸地方における鍋屋町系土器群の系統性と地域性」
渡邊貴代氏(京都女子大学):「敲石研究の新視点—石器製作用敲石の認定基準について—」
稲畑航平氏(京都大学大学院):「土器と耳飾からみた縄文時代前期社会」
上峯篤史氏(同志社大学大学院):「近畿地方における縄文・弥生時代石器群の技術論的研究—剥片剥離技術の検討を中心に—」
連絡先:立命館大学文学部学芸員課程資料展示室
℡:075-465-1111(内線3365)(発送者:村上 昇)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年2月14日 (水)

考古学フォーラム情報BOX186

::: 2007.2.14:::

◆ 展示会・講演会・研究会========
● 第6回 三河の山林・山岳寺院検討会のお知らせ
今回は岡崎市美術博物館・荒井信貴さんのご案内で、真福寺、滝山寺を検討します。
開催日:平成19年2月24日(土)
検討場所:真福寺、滝山寺(岡崎市)
集合場所と時間:
・電車の方:AM9:30に名鉄「東岡崎」駅南口ロータリーへ 
※電車の方は岩原の車でお送りしますが、乗車人数に限りがありますので、乗車希望をメールで岩原までご連絡下さい
・ 車の方:AM9:40に岡崎市郷土館駐車場へ
日 程:
 9:30 電車の方、名鉄「東岡崎」駅南口ロータリー集合
 9:40 車の方、「岡崎市郷土館」駐車場集合
10:00 真福寺(真福寺町字薬師山6)
12:00 昼食(各自持参)
13:15 滝山寺(滝町字山籠107)
16:00 岡崎市郷土館にて解散
16:10 東岡崎駅にて解散
真福寺と滝山寺の概要:
・真福寺
 大宝元年(701)、物部真福の開創と伝え、白鳳(〜天平)、平安、鎌倉3時代の仏頭が伝わります。また、真福寺東谷遺跡では白鳳期の北野廃寺系瓦が出土しており、平地寺院である北野廃寺の山林修行場と考えられています。鎌倉時代に三河守護足利氏の庇護を受け、大いに栄えたと言われ、山内を事前に踏査された 荒井さんによれば平場群が確認できたそうです。伝存する文化財多数、天台宗。
・滝山寺
 平安〜鎌倉時代には物部氏や熱田大宮司家が大旦那となった有力寺院で、源頼朝の菩提を弔う惣持禅院が建立されています。三河守護足利氏も壇越となり、中世には大いに栄えました。中世の明瞭な遺構はいまのところ確認されていませんが、山門(重文)が現境内から離れた位置にあるなど、中世的な景観をわずかに留め ています。本堂、頼朝の遺髪・歯を納めた聖観音などの重文を含む文化財は一見の価値があり、また「瀧山寺縁起」は三河の中世寺院社会を知る上で貴重な資料です。隣接する東照宮は建物すべてが重文。天台宗。
ご案内:荒井信貴さん(岡崎市美術博物館)
その他:
・昼食は各自で持参してください
・東岡崎駅から乗車される方は、かならず岩原あてにメールをください
・本会のモットーは、「来るものは拒まず、去るものは追わず」です
連絡先:岩原 剛 gonao773@ybb.ne.jp

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
● 豊橋市:馬越長火塚古墳 第3次確認調査
 愛知県豊橋市にある県指定史跡馬越長火塚古墳の確認調査を実施しています。
 本墳は6世紀後葉(TK43型式期)の前方後円墳で、「東海最後の前方後円墳」のひとつであり、
また東海屈指の内容を持つ副葬品から、被葬者は穂国造であろうと推定されています。
 平成16年度から開始した調査も3年目を迎え、墳丘上にトレンチを設けるのはこれが最後と思われます。独特の葺石や高く盛り上がった後円部など、特異な姿は一見の価値あり。今回は、昭和43年以来となる、県内最大規模の横穴式石室の再発掘調査も実施しています。
調査期間:平成19年2月1日〜3月9日(5日以降は順次埋戻します)
※土・日曜日は作業をしていません
場 所:豊橋市石巻本町字紺屋谷 馬越長火塚古墳
その他:下記の日程で現地説明会を開催します
  3月4日(日) 午前10時からと午後2時からの2回
問合せ:豊橋市美術博物館 0532−51−2879

■ 出版物========
 財団法人滋賀県文化財保護協会は、縄文時代の丸木舟研究に関連する図書の刊行を下記のとおり予定しております。
 刊行日は3月20日ですが、ただいま購入予約の好評受付中ですので、ご案内します。ぜひご利用下さい。
★ 書名:『シンポジウム記録集  丸木舟の時代』
人類最古の乗り物である丸木舟のあり方を、木工技術や遺跡との関わり、復元作業や実験航海、民俗史や古植生のあり方などから多面的に検討します。併せて昭和30年代の文化財保護行政の状況を、奈良大学名誉教授の水野正好先生に回想していただくとともに、当時の調査の報告をしていただきます。
(四六版/本文・挿図 220頁 カラー7頁)/定価1680円(消費税込み)送料無料サービス
内 容:
水野正好(奈良大学名誉教授) 「水茎内湖干拓地と丸木舟の交感」
網谷克彦(敦賀短期大学教授) 「縄文時代の丸木舟研究のために」
瀬口眞司(滋賀県文化財保護協会) 「琵琶湖周辺の縄文社会-丸木舟の果たした役割-」
中村健二(滋賀県文化財保護協会) 「湖辺の縄文時代遺跡」
小竹森直子(滋賀県文化財保護協会) 「シンポジウムの論点とその経過」
長谷川嘉和(滋賀県教育委員会) 「琵琶湖の漁労誌」
中川正人(滋賀県文化財保護協会) 「丸木舟の保存」
高原光(京都府立大学大学院教授)
佐々木尚子(総合地球環境学研究所) 「縄文時代の琵琶湖周辺の植生環境について」
横田洋三(滋賀県文化財保護協会) 「丸木舟から準構造船へ」
コラム 「丸木舟の復元」・「復元丸木舟の実験航海」
関連資料集 
ご購入方法:電子メール・FAX・電話でご購入できます。刊行後、発送しますので、ご入金下さい。
お申し込みに際しては以下の事項をお伝え下さい。
1.「丸木舟の時代」の購入希望、2.お名前、3.電話番号、4.郵送先住所、5.冊数
お申込先:財団法人滋賀県文化財保護協会 
 電子メールの場合   somu●shiga-bunkazai.■ (●はアットマークに、■はjpに各自で置換してください。)
 FAXの場合       077−543−1525 
 電話の場合       077−548−9780(受付時間=平日8:30〜17:15)
http://www.shiga-bunkazai.jp/

Photo_11


| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年2月 6日 (火)

考古学フォーラム情報BOX185

::: 2007.2.6 :::

◆ 展示会・講演会・研究会========
● 名古屋市見晴台考古資料館
「名古屋城二の丸発掘と復元」
 名古屋のシンボルである名古屋城は、まもなく築城400年を迎えます。現在、本丸御殿の復元が話題になっていますが、30年ほど前には、二の丸東庭園の復元公開が決まり、それに伴う発掘調査を行いました。また、三の丸の地でもたびたび発掘調査を行ってきました。そこで、今回の展示会は、発掘調査出土品と絵図などを元に城の建つ以前の歴史、二の丸に残る城郭庭園の様相などを紹介します。今では見ることのできない名古屋城の一面をご覧ください。
期 間:平成19年1月24日から平成19年3月25日まで
★講演会
日 時:平成19年2月18日(日曜日)午後2時から 
場 所:見晴台考古資料館映像展示室にて
内 容:「名古屋城から考える近世の城」 講師  奈良大学 千田嘉博氏
★名古屋城散策 
日 時:平成19年3月11日(日曜日)午前10時集合(所要時間2時間30分程度)
集合場所:古屋城内、東門側にあるぼたん園の前(城内は有料です。各自でお入りください)参加希望者は、名前と参加人数を、ハガキかファックスで資料館まで申し込んでください。申込期限:平成19年3月9日(金曜日)午後5時必着
 二の丸庭園をメインに歩き、その後、三の丸まで足をのばす予定です。
担 当:当館学芸員 木村有作
http://www.city.nagoya.jp/kurashi/shisetsu/toshokan/bijyutukan/nagoya00011160.html

Photo_9

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
● 愛知県陶磁資料館
企画展「ペルシアのやきもの−8000年の美と伝統−Persian Pottery」
期 間:2007年1月27日(土)〜3月31日(土)
 イランで作られたペルシア陶器は、中国陶磁にならぶ世界のやきものの2大潮流の一つとして高く評価されています。新石器時代から鉄器時代にはさまざまな装飾が施された土器が作られ、9世紀以降に発達した色彩豊かな陶器は、ヨーロッパや中国陶磁などに大きな影響を与えました。本展では、鈴木青々氏、中島武則氏などから当館へ寄贈されたコレクションを中心に構成し、ペルシア陶器の悠久の歴史をたどります。
★シンポジウム
「西アジアのやきものとガラスを語る」
日 時:
3月17日(土)午後1時〜午後4時30分
3月18日(日)午前10時〜午後4時
※事前申込は不要です。参加費無料(資料代が別途必要です)
講演者
・ 足立拓朗氏 (中近東文化センター研究員)
・阿部克彦氏 (神奈川大学専任講師)
・飯島章仁氏 (岡山市立オリエント美術館主任学芸員)
・岡野智彦氏 (中近東文化センター研究員)
・佐々木達夫氏 (金沢大学教授)
・佐々木花江氏 (金沢大学助教授)
・真道洋子氏 (中近東文化センター研究員)
・枡屋友子氏 (東京大学東洋文化研究所助教授)
・ 森 達也 (愛知県陶磁資料館主任学芸員)
http://www.pref.aichi.jp/touji/index.html

Photo_4

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
● 浜松市博物館
「里帰りした新浜松市の埋蔵文化財」
三ヶ日町宇志出土瓦塔特別展示
期 間:平成19年2月3日(土)〜3月31日(土)
会 場:浜松市博物館 特別展示室
 昭和33年(1958)、浜松市三ヶ日町宇志大里の山中で、破片となった古代の瓦塔(がとう)が発掘され、奈良国立博物館によって五重塔に復元されました。このたび、奈良国立博物館の特別協力によって、発見以来初めて地元での公開が実現しました。瓦塔は、古代寺院の高層建築である仏塔を精巧に模したミニチュアで、文字通り瓦と同じ焼き物です。
この機会に、ぜひご覧ください。
http://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/hamahaku/

Photo_10

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
● 土岐市美濃陶磁歴史館
特別展『-ポスト織部の時代-元和・寛永の茶陶』
 これまで、織部製品の末期から終焉以降にあたる、元和年間から寛永年間(1624−1644)の茶陶は、織部様式からの衰退として理解され、陶磁史上の意義も極めて軽視されてきました。美濃窯においては、「御深井」と呼ばれる、青磁風の瀟洒で落ち着いた茶陶が代表的と説明されてきましたが、その誕生の過程や生産・消費にはあまり注目されることはありませんでした。
 また、近年、元屋敷窯に後続し、慶長末期から操業を始め、元和・寛永期に多くの茶陶を輩出した窯ヶ根窯が発掘調査されました。そこでは、高取・萩・京都・伊万里・李朝・中国など、様々な産地の茶陶と意匠を同じくする製品が出土しています。このことは、従来、「織部から御深井へ」と単純に説明された「ポスト織部」時代における美濃茶陶成立の謎について、再考する必要をうながしていると考えられます。また、産地間の意匠の類似や、その変化の共通性を踏まえると、この謎は、美濃窯を超えたより大きな枠組みの中で考えるべきでしょう。
 本展では、美濃窯及び各地の窯跡・都市遺跡からの出土品、永きに渡り愛蔵されてきた伝世品を展観し、「ポスト織部の時代」元和〜寛永期における、茶陶のスタイルとその変遷、生産と消費について紹介します。
期 間:平成19年2月24日(土)〜平成19年5月6日(日)
http://www.city.toki.lg.jp/wcore/hp/page000003300/hpg000003238.htm

Tokubetu1804

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2007年1月 | トップページ | 2007年3月 »